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2014年度松江セミナー

  講演者 題目 日時 場所
第1回 瀬戸 道生 氏
(島根大学)
グラフ準同型写像と擬直交分解 6月18日(水)
16:15-17:45
総合理工学部
大学院棟7階
数学第2セミナー室
アブストラクト:
第2回 藤田 安啓 氏
(富山大学)
ルベーグ測度に関する対数型ソボレフの不等式とその応用 6月27日(金)
16:15-17:45
総合理工学部
大学院棟7階
数学第3セミナー室
アブストラクト:
第3回 前田 瞬 氏
(島根大学)
2重調和部分多様体とChen予想 7月2日(水)
16:15-17:45
総合理工学部
大学院棟7階
数学第2セミナー室
アブストラクト: 1983 年,Eells-Lemaire により調和写像の一般化として2重調和写像の概念が導入された. 本講演では2重調和論の中で最も興味深い問題の1つである Chen 予想及びその一般化について, 簡単な歴史と得られた結果を述べる. 
第4回 藤井 忍 氏
(大島商船高等専門学校)
球面内の等径超曲面と運動量写像 --- Grassmann多様体の場合 7月11日(金)
16:15-17:45
総合理工学部
大学院棟7階
数学第3セミナー室
アブストラクト: 球面内の等径超曲面とは, 球面上の等径関数のレベル集合として定義される超曲面のことである. 球面上の等径関数はCartan-M\"{u}nzner多項式と呼ばれる斉次多項式と対応し, その斉次次数は等径超曲面の異なる主曲率の個数に一致する事が知られている. 我々は, 4次Cartan-M\"{u}nzner多項式は, 或るHamilton作用の運動量写像の重み付きノルム2乗として実現できることを期待している. 本講演では, 階数2のGrassmann多様体の等方表現から得られるCartan-M\"{u}nzner多項式に関して, 我々の期待が正しいことをお話ししたい.
第5回 和田 健志 氏
(島根大学)
Strichartz 型評価式の拡張とその応用 7月16日(水)
16:15-17:45
総合理工学部
大学院棟7階
数学第2セミナー室
アブストラクト: Strichartz 型評価は波動方程式や分散型方程式の解を時空間における積分の形で評価する不等式であり,非線形方程式の解析において有効に用いられてきた.ここでは,この評価式の,時間方向への滑らかさを含む形での拡張と,その応用について考える. 
第6回 Ara Basmajian 氏
(Graduate Center, CUNY)
Identities on hyperbolic surfaces 7月28日(月)
15:00-16:00
総合理工学部
三号館六階
数理第一総合演習室
アブストラクト: pdfファイル
第7回 山田 拓身 氏
(島根大学)
線型代数と幾何 10月15日(水)
16:15-17:45
総合理工学部
大学院棟7階
数学第2セミナー室
アブストラクト: 本講演では線形代数で出てくる内容の自然な一般化と代数幾何の初歩の等質空間論への応用について紹介する.
少し詳しく述べると、グラム-シュミットの直交化法の一般化として,リー群論での岩澤分解があり,ジョルダン分解(ジョルダン標準形)の一般化として, 代数群におけるジョルダン-シュバレイ分解がある.またn次一般線形群はアフィン代数多様体になるため、ザリスキ位相を考える事ができる. リー群は随伴表現により,n次一般線形群への自然な写像を考えることができ,その像のザリスキ閉包をとることができる. このような分解等が等質空間(リー群が推移的に作用する多様体)論でどのように使われるかを紹介する.
第8回 山田 拓身 氏
(島根大学)
線型代数と幾何(第二回) 10月29日(水)
16:15-17:45
総合理工学部
大学院棟7階
数学第2セミナー室
アブストラクト: 第1回で紹介した内容をベースにして, コンパクト可解多様体(可解リー群が推移的に作用するコンパクトな多様体)について講演者の研究成果を含め,知られている結果や今後の問題を研究の進んでいる冪零多様体やリーマン対称空間等の場合と対比させて紹介する.
なおリー群は半単純リー群と可解リー群の半直積に分解でき(Levi-Malcev分解),可解リー群は冪零リー群を特別な場合として含む.また可解多様体は有限被覆をかんがえることで, 被覆空間として離散部分群を等方部分群とする可解多様体をもつことが知られている. 一方,例としてメビウス帯も可解多様体の構造をもつ, このように可解多様体を考えることは大変自然である.
第9回 柿澤 亮平 氏
(島根大学)
The existence of Leray-Hopf weak solutions with linear strain 11月19日(水)
16:15-17:45
総合理工学部
大学院棟7階
数学第2セミナー室
アブストラクト: 本講演では,流体力学に現れる偏微分方程式としてNavier-Stokes方程式と渦度方程式を導入し,それらを数学解析する上で重要な流体の移流・伸長について述べる。Navier-Stokes方程式の初期・境界値問題には,Leray-Hopfの弱解と呼ばれるエネルギー不等式を満たす弱解が存在し,増田久弥氏によって弱解の概念が拡張された。数学・流体力学の観点からそれらを解説すると共に,伸長や回転といった線型の歪みを伴うLeray-Hopf-増田の弱解の存在について,講演者の最新の結果を紹介する。
第10回 石川 秀明 氏
(島根大学)
On the mean value of Dirichlet L function in the critical strip 11月26日(水)
16:15-17:45
総合理工学部
大学院棟7階
数学第2セミナー室
アブストラクト:
第11回 秋吉 宏尚 氏
(大阪市立大学)
Jorgensen理論の錐多様体への拡張について 12月11日(木)
16:15-17:45
総合理工学部
大学院棟7階
数学第2セミナー室
アブストラクト: Jorgensen理論とは穴あきトーラス クライン群のフォード基本多面体に関する理論であるが,その錐多様体への拡張を目指して進めている研究について紹介する.Jorgensen理論を通して,基本多面体のみならず,代数的なcomplex probability, 幾何的なside parameterという,穴あきトーラス クライン群の不変量が定義されるが,その錐多様体版を紹介する.特に,2次元の錐特異点付きトーラスに対応する切片(実切片)におけるJorgensen理論の類似として得られた,フォード基本多面体の特徴づけとside parameterの性質,さらに錐角を増加させた極限として現れるユークリッド トーラスへの崩壊について紹介する.
第12回 玉谷 充 氏
(島根大学)
高次元小標本におけるナイーブ正準相関係数の漸近分布 3月11日(水)
16:15-17:45
総合理工学部
大学院棟7階
数学第2セミナー室
アブストラクト: 高次元小標本とは,データの次元が標本数を大きく超える構造を持ったデータのことであり,具体的にはマイクロアレイなどの遺伝子発現データが挙げられる.高次元小標本の設定では,標本分散共分散行列が特異行列になってしまうため,従来の手法を用いることができない問題が生じてしまう.本研究では,高次元小標本における判別問題の理論構築を行うために,正準相関分析と判別分析の関連に着目をし,ナイーブ正準相関行列を定義した.
本講演では,ナイーブ正準相関係数の漸近分布について考える.その際,マルチンゲール差分列を用いた中心極限定理を導入し,ナイーブ正準相関係数の漸近正規性を示す.

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